Android Studio 3.2 にアップデート後にビルドエラーが発生
アンドロイドスタジオ(Android Studio)をアップデートした後に、以前に作ったアプリをビルドしようとすると「No toolchains found in the NDK toolchains folder for ABI with prefix: mips64el-linux-android」というエラーが発生してビルドが停止してしまうことがあります。
詳しい原因はわかりませんが、どうやら Android Studio 3.2 になってビルドに必要な何かが廃止されたことによって発生するエラーらしいので、面倒な手続きをする必要があるみたいですが、いろいろと試していたところ割と簡単にエラーを排除できる方法をみつけましたので手順を説明したいと思います。
エラーが発生するパターンと対処方法
① Android Studio のバージョンを「3.2」にアップデートしてから、以前作ったアプリ(プロジェクト)を開こうとすると、「Gradle のプラグインをアップデートしますか?」と聞かれるので「Update」を選択してアップデートします。
② 上で「Update」を選択するとビルドが開始されるのですが、Android Studio 3.2 より前の Android Studio で作成したアプリはほぼ確実に「No toolchains found in the NDK toolchains folder for ABI with prefix: mips64el-linux-android」というエラーメッセージが表示されてビルドが停止してしまいます。
③ エラーが出たら慌てずに「File」→「Project Structure」画面を開きます。
④ Project Structure 画面を開いたら左のメニューから「Project」を選択して「Android Plugin Version」を確認しますが、おそらくここが「3.2.0」以外になっているはずです。
⑤ この「Android Plugin Version」の値を「3.2.0」に変更して「OK」ボタンを押します。
⑥ 「OK」ボタンを押すと再度ビルドが始まるのでしばらく待っていると、今度は「Minimum supported Gradle version is 4.6. Current version is 3.3.」と「Please fix the project's Gradle settings.」というエラーメッセージが表示されるので、その下にある青字のリンク文字列(「Fix Gradle wrapper and re-import project」)をクリックします。
⑦ 青字のリンク文字列をクリックすると再度ビルドが実行されるので、しばらく待つと正常にビルドが終わりようやく実行可能な状態になります。
⑧ アプリによっては以下のようなメッセージが何行も表示される場合がありますが、このメッセージは「compile 設定は2018年末で廃止されますよ」という注意で、アプリ自体の実行は可能になっているのでとりあえず気にしないでください。
備考・その他
今回のアップデートで「Android Studio」のどこが変更されたのかはまだ詳しく調べていませんが、ひと通り動かしてみたところエミュレーターの起動が以前に比べてだいぶ早くなったような感じがします。これまでは起動してからしばらく待たされていましたのでうれしい改善ですね。
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